テトラサイクリン歯は象牙質が変色してしまっているため、ホワイトニングをしても効果がないとされていました。
ですがそんなテトラサイクリン歯でも状態によってはホワイトニングの効果がある可能性もあることがわかりました。
テトラサイクリン歯の状態によって、効果がある場合も
ホワイトニングの効果があるのは軽度~中度のテトラサイクリン歯です。
薄い黄色の場合(軽度)
ホワイトニングである程度白くすることが可能です。
一時的にテトラサイクリン歯特有の縞模様がどうしても目立ってしまう事がありますが、回数を重ねることで均一な白さになります。
薄いグレーの場合(軽度)
薄い黄色の場合同様に、ホワイトニングである程度白くする事が可能です。
ただしグレーの場合は真っ白ではなく、グレー系の白色になります。
濃いめのオレンジ~茶色(中度)
軽度に比べてホワイトニングの効果は得にくいですが、多少白くなることはあります。
より効果を得たい場合にはオフィスホワイトニングとホームホワイトニングの併用がオススメです。
どの程度白くなるかはカウンセリングを受けてから
ホワイトニングは決して安い値段ではないため「受けてから何の効果もなかった」では納得できませんよね。
特にテトラサイクリン歯は象牙質や骨の変色のため通常より効果が得られにくいといった特徴があり通常の歯に比べ回数が必要でその分費用がかかってしまうといったことがあります。
そのため自身がテトラサイクリン歯であることがわかっている場合は意志に伝え、自分がどの程度の回数でどの程度白くなるか確認してから施術を受けることを勧めます。
どのようなテトラサイクリン歯は効果がない?
軽度~中度のテトラサイクリン歯にはホワイトニングが効果的な場合がありますが、以下のような歯はいくらホワイトニングをしても効果が得られにくい場合があります。
濃いグレーや黒色など暗色系(重度)
オフィスホワイトニングの回数を重ねたり、ホームホワイトニングを通常より長く行うことで多少色を薄くすることはできます。
ですがあまり効果が見られないといったこともあります。
濃い縞状やグラデーションのある歯(重度)
濃い縞状やグラデーションのある歯の場合、上記同様オフィスホワイトニングの回数を重ねたりホームホワイトニングを通常より長く行うことで多少色を薄くすることは可能です。
ですが均一に白くなることが難しく白い部分は白くなるのに縞状や暗いところはそのままとなってしまうと見た目のバランスも悪くかえって目立つような事になってしまったりします。
重度のテトラサイクリン歯はどうしようもない?
テトラサイクリン歯は象牙質や骨の変色でこのような色になってしまうため、重度になるとホワイトニングをしても漂白出来ないといった事が起きます。
だからといって歯を白くすることを諦めなければいけないのかといったことはありません。
審美治療を行っている歯科医院では下記の施術を取り扱っていることも多いので、気になるものがあれば歯科医院で一度相談してみることをおすすめします。
ラミネートベニア
歯の表面を薄く削り薄いセラミック(陶器)を貼り付けてキレイに見せる治療法です。
芸能人でも使用している人は多く費用は高めですが色が変色したり表面がすり減ったり、割れたり剥がれたりすることがほとんど無いため手入れのコストを考えるとお値段に納得はできるかも知れません。
また軽度のすきっぱなら隠すことが出来るため歯並びがキレイに見えると言うメリットもあるのが特徴です。
セラミッククラウン
いわゆる被せ物です。ただしクラウンは歯の削る部分が大きいためラミネートベニアがよく使われますが奥歯など耐久性を要する箇所には被せ物が使われます。
歯のマニキュア
歯を削らずに歯の表面に樹脂を塗って固めることで、元の歯の色を遮って白く見せる事ができます。
ただしあまりにも色が濃い場合にはキレイな白にならないこともあるため、マニキュアを考えている場合はまずは歯科医院で相談してみてください。
歯のマニキュアは即効性があるため大事な場面では役立つことも多いですが、定期的なメンテナンスが必要なため費用なども含めて長期継続できるか考えることをおすすめします。
テトラサイクリン歯とは
ここまでテトラサイクリン歯のホワイトニング方法や代替方法などをご紹介しましたが、ここであらためてテトラサイクリン歯とは何か?というのをご紹介します。
実は自身でテトラサイクリン歯だということに気がついてない人も多く、ホワイトニングをした後で気づくケースもあります。
テトラサイクリン歯とは
抗生物質である「テトラサイクリン系の薬剤」を服用することで歯の象牙質や骨が変色してしまった歯のことを「テトラサイクリン歯」と呼びます。
薬の種類によって歯自体が黄色、茶色、オレンジ、グレーに変色するためいくら歯みがきをしても色が薄くなることはありません。
0歳~6歳までの間に摂取すると変色が起こる
歯の形成期である0歳~6歳までの間にテトラサイクリンを服用すると着色を起こします。
またテトラサイクリンによる着色は紫外線によって濃くなるため歯が生えたばかりの頃は白くても数年で色が濃くなり、唇のラインに合わせてグラデーションや縞模様が出来るのが特徴的です。
現在の20代後半~40代まではテトラサイクリン歯かも?
現在では歯に副作用が起こることが認められあまり使用されなくなりましたが、以前は子供用に服用させる風邪薬のシロップなどに使用されていたため現在の20代後半~40代までは幼少期に服用していたことが多くあります。
また現在でも呼吸器系や皮膚系などの疾患に使用されることも多く、こうした疾患を持っている方はテトラサイクリン歯である可能性もあります。
ホワイトニング前のカウンセリングが大事
上記のように軽度である場合は自分がテトラサイクリン歯であると気づかずに、ホワイトニングをしてから思うように白くならずに気がつくといったケースもあります。
ホワイトニング前にはカウンセリングを受けること
ホワイトニングの前には必ずカウンセリングを受けることで自身がどの程度白くなるか、理想の白さになれるか、理想の白さまでの回数は何回程度かというのを事前にしっかりと確認して下さい。
安すぎる医院では注意が必要かも
ホワイトニングを格安で行っている医院ではカウンセリングにかかる人件費を割くことでホワイトニングの施術費用を安く還元するといった医院も耳にします。
ですが自身の歯の状態を知らないままホワイトニングをして効果が無ければ何の意味も無いことを覚えていて下さい。